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デシル分析

デシル分析とは

デシル分析とは、会員を売上金額や粗利金額等の高い順に順位を振り、
上位から順に会員を10等分し、各ランクごとの購買動向を探る分析手法です。
売上貢献度及び粗利貢献度の高い顧客を把握し、費用対効果の高い販促戦略等に活用できます。
80:20の法則と言われるパレートの法則で示されているような、
「売上の80%は、20%の顧客が占めている」といった売上の構造を把握することもできます。

デシル分析でわかること

例えば、ある店舗の1ヶ月間の売上金額でデシル分析した場合、以下のような結果が得られます。

デシル 顧客数 来店回数 売上数量 売上金額 累積構成比 顧客当り回数 顧客当り数量 顧客当り金額
1 500 3,000 16,000 8,000,000 39% 6.0 32.0 16,000
2 500 2,000 9,000 5,000,000 63% 4.0 18.0 10,000
3 500 1,500 6,000 3,500,000 80% 3.0 12.0 7,000
4 500 1,100 5,000 1,200,000 86% 2.2 10.0 2,400
5 500 1,000 4,000 900,000 91% 2.0 8.0 1,800
6 500 900 3,000 700,000 94% 1.8 6.0 1,400
7 500 800 2,500 500,000 97% 1.6 5.0 1,000
8 500 700 2,000 400,000 99% 1.4 4.0 800
9 500 600 1,500 200,000 100% 1.2 3.0 400
10 500 550 800 100,000 100% 1.1 1.6 200
合計 5,000 12,150 49,800 20,500,000   2.4 10.0 4,100

上位30%(デシル1~3)で、売上の80%を占めていることが分かります。下記のようなパレート図を作成すると一目瞭然となります。
また、平均10日に1回の来店頻度に対して、デシル1の会員は5日に1回来店、デシル2,3の会員は1週間に1回来店していることが分かります。
ほかにも、様々な購買動向を読み取ることができます。

[パレート図]

デシル分析の活用方法

上記の例のように、相対的に少ない数の優良顧客が、全体の売上に大きく貢献している場合、
全顧客に対して一律に同じ内容の販促を実施するのは非効率となります。
例えば、割引クーポンなどを掲載したDMの送付をデシル1~3の顧客のみに絞ったとしても、
売上の80%を占める顧客の囲い込みが実施でき、またデシル4~10の顧客分のDM作成・送付コストを削減することができます。
このようにデシル分析で得られた情報を活用することで、効果的な販促を実施することが可能となります。