売上ロジックツリー
POSデータから読み解く売上ロジックツリー
まず、従来型の小売業におけるPOSデータから分かる基本的な売上について考えてみます。
POSレジを導入している小売業では、各店舗のPOSレジで精算処理された売上データが集計されます。
集計された売上を分析する場合、売上は図1にあるように客数とレシート単価に分解して考えることができます。
客数とは、お店に来店されレジで会計をしたお客様の人数を指し、レシート単価は、レジで会計されたお客様が1回の会計でいくら購入したかを指します。
レシート単価は、さらにお客様が1回の会計で平均いくらの金額の商品を何点購入したかという一品単価と買上点数に分解することができます。

図1
例えば、あるお店で1ヵ月の売上が1,000万円あった場合は、以下のようなイメージになります。

売上1,000万円が5,000人のお客様で平均2,000円購入していることが分かります。
また1回の会計で平均400円の商品を5個購入していることも分かります。
ID-POSデータから読み解く売上ロジックツリー
次に、ポイントカードや電子マネーを導入している小売業におけるID-POSデータから分かる売上について考えてみます。
ポイントカードや電子マネーを導入している小売業では、POSレジで会計する際、ポイントカードや電子マネーをスキャンすることでPOSデータにはお客様を識別するIDが付与されます。
IDが付与されたPOSデータのことをID-POSデータと呼び、ID-POSデータとして会員の購買履歴が蓄積されますので、様々な情報を把握することができます。
ID-POSデータの売上を分析する場合、図2にあるように会員のIDが付与された売上と会員でない非会員の売上に分けられます。

図 2
例えば、あるお店で1ヵ月の売上が1,000万円あった場合は、以下のようなイメージになります。

売上1,000万円の80%が会員売上で占められており、残り20%が非会員の売上となります。
会員売上は、ID-POSデータでは、図3にあるように分解して考えることができます。
ID-POSデータではIDが付与されていることで、会員のお客様が月にユニークで何名(同じお客様が何回来店されていても1名と識別できる)の方が何回来店されているか(顧客数・来店頻度)といった、よりお客様の行動を意識した情報が把握できます。

図 3
例えば、図3に会員売上800万円を当てはめてみると、以下のようなイメージになります。

このようにID-POSデータを分解して考えてみると、客数4,000人という数字が実際は、2,000名の会員のお客様が月に平均2回来店していることが分かります。
ID-POSデータを活用することでお客様の購買行動を意識したデータ分析が行えるようになり、売上を伸ばすという目的、客数を増やす・1品単価やお買い上げ点数を増やすといった施策の他にも、新規会員の獲得による顧客数の増加や、既存会員のリピート率アップで来店頻度を上げるといったお客様の行動を意識した施策を検討していくことに繋がります。
最後に、ID-POSデータをもとにした売上ロジックツリーは図4のようになります。

図 4